Blanc upas vélo équipe ​

ブルベを走っているときに感じる「ロングライドとグルメの相性の良さ」。ランドヌールやランドヌーズと時間を共有する心地よさ。Blanc upas vélo équipe ​ は、この「心地よさ」を共有できる世界で唯一のフィクションクラブだ。

paris-brest-paris Randonneurs 2019  3.Fougeres(306.1)からTinteniac (360.6)

  • 3.Fougeres(306) から Tinteniac (360.6)

 

自転車乗りあるあるだが、ライド中に頭に曲が流れて永久リピートすることがある。

 

千歳空港へ向かうクルマの中で聞いた曲なのだが、走り出したら無限リピートした。 

 

今回、頭の中でずっと流れていた曲がこれである。

 

チカラが湧いてくる曲なので聞いてみてほしい。

 

youtu.be

 

Skillet - "Feel Invincible"

 

 

 さて、帰ってきてから知った事だが、フジェールはこんな街らしい。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%9F%8E

 

時間は10時まえ、まともな朝食を採りたいところ。

PCを出ると、いくつか交差点をすぎ町中を登っていく。

右にブーランジェリーが有って、たくさんのエントラントがパンを買っていたので自分も寄る事にした。

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街並みもおしゃれ

ここの店員さんがまた素晴らしく可愛いかった。(画像はナイ)

 

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キッシュ!サンドウイッシュ!

キッシュは、おいしかった。

 

しかし、塩が足りない?

そもそも正しいキッシュの味など解らない。

 

過去にキッシュなんて食べた事なんてないのだ。

 

ベンチに座っているとたくさんのランドヌールが駆け抜けていく。

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自分もリスタートする。なんせ先は長いのだ。

 

走り出すとケバブ屋があってちょっと悔しい。PCでパンは買えるからだ。

4年後にぜひ寄りたい。

  

PBPにおいて、炭水化物は手に入れやすい。といえる。

しかし、野菜とタンパク質は、意識的にとろうと思っても難しかった。

 

油っぽい食事とあわせて、足りないカロリーや塩分。

そして確、実に蓄積していくダメージ。

 

体が、プロテインを欲しているのが解る。

 

ここ最近のブルベでは、ヨーグルトなどでプロテインを取る事で(負荷が低い事もあり)筋肉痛とは無縁の生活だった。

 

走り方で3桁と4桁のブルベで何が一番違うのか?

と言えば、ダメージを残さない事だと思っている。

 

  

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左にFougeres城が見えてくる。

本当に城の横を通るので観光ブルベだ。

大きさが伝わるだろうか?

 

ここは、ブルターニュ王国の中心だった街。中世の浪漫に思いを馳せつつ坂路を登る。

帰りにゆっくりと観光しようと思い先に進む。

 

 

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フランスにおける自転車の扱いについて

 フランスで自転車乗りは、素晴らしくリスペクトされている。

 

それは、パリ-サイクリングやPBP中でも凄く感じられた。

 

特にブルターニュ地方は、ロードバイクがメジャーな土地柄で、集団でサイクリングしていたり、チームがトレーニングしている姿を見れた。

(逆を言えばそれしかやる事が無いとも言えるのだが)

 

すれ違う車が、クラクションを鳴らし、身を乗り出して応援してくれる!!

Allez-allez!の掛け声と共に!

 

街を通れば、子供たちがハイタッチを求めてきたり、PCでの盛り上りだったり。

 

それぞれが、パリブレストパリでありフランスにおける自転車文化であると感じた。

 

 

しかし、フジェールは道が狭い割に交通量も多く、ドライバーのマナーも少し他の地域とは違うようで、多少無理な追い越しもされた。

 

帰国後に見たPBP動画でフジェールで追突されたものがあったのもうなづける。

 https://www.youtube.com/watch?v=8pEP3QoFqUg

 

 

 

 

 

少し暑さを感じながらFougeresを後にする。

 

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食べ掛けのサンドウィッシュをジャージのバックボケットに入れて、

これぞPBP!と思いつつ進む。

 

 

走りながらソフトシェルで腕まくり、ジップを全開に!

 

景色もすぐに見慣れた畑ばかりの風景に変わった。

 

この天気!景色!

 

自転車乗り冥利に尽きる。それすなわち最高だ!

 

 

 

しかし、残念な事にフランスでは珍しい西風。

 

読んだ数多くのレポートには、雨こそあれど風の話は出てこなかった。

 

最初ほどではないが、相変わらずアゲインストである。

 

この程度ならば気にならない。

 

しかし、確実にじわじわと効いてくるものだ。

 

 

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次に入った街でどうにも眠くなったので教会のベンチでサンドウイッシュ残りを齧りつつ、タイマーを60分後にセットし少し寝ることにした。

 

 

しかし、日差しの強さで暑くて目覚める。40分ほど寝れたようだ。

寝足りないので延長戦を申し込むべく裏に日陰のベンチが無いか探しに行くが、 あいにく無かった

 

 

諦めてリスタートする。

まだ11時過ぎだというのに、この日差しの強さ。

 湿度が低いからか、日差しがダイレクトさを増している。

さすがヨーロッパ!さすがフランス!である。

 

 

もう何が起こっても楽しい思い出になる事間違いなしである。

 

 

 

 

しかし、日陰に入ると寒く、気候は北海道の10月くらいに似ている。

ヨーロッパは、空気が軽くて気持ちいい。

北海道から来てもそう感じた。

 

 

 

ソフトシェルを着て走り出す。

 

 フルカウルのベロモービルに追いついた。

フェラーリロゴに赤い車体! 下りで何度か抜かれたが、ロケットような速度だった。

 

復路では、(横転して)傷ついた個体も見かけたので曲がるのは苦手なんだろう。

パンクやトラブルは、カウルが邪魔して大変そうだ。

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よく見ると、スマホとGPSがコックピットにマウントされている。



 

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この手の車両は、地面がよく見えないので路面の穴には弱いのかも



 

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後ろには、大プロトン

気が付くと、後ろの荷物の安定が悪い。

 

バイクパッキングは、荷物の出し入れが考慮されておらず、出し入れが面倒である。

自分の場合は、その上にドライパックを積んでいるのでなおさらである。

 

 

止まるのはタイムロスだが、仕方ない。 中折れしてタイヤに擦りそうである。

 

 

路肩に寄せてパッキングし直していると、、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

背後から衝撃が!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

立ちあがると地面と頬ずりして呻くドイツ人のおじ様。

 

 

 

ずっと唸っている。

 

 

 

一向に立上ろうとしない。立てない??

 

 

 

 

緊張が走る。

 

 

 

 

後続の人が、止まって医者を呼ぶか??と英語で話かけて救護してくれた。

 

 

 

咄嗟のときは、英語など出ないものである。

 

 

すぐに返事は無かったが、医者の必要はないようだ。

 

 

肩から落ちたようで鎖骨が心配だったが、大丈夫なようだ。

 

 

他の参加者が追い抜きざまに”please sleep”と声がかかり居眠り?の疑惑が自分の中に生まれる。

 

 

もしかして居眠り運転なの?

 

 

路肩に横たわる自分のバイクを起こすとガーミンのマウントが折れていた。

 

 

 

オーマイ、ゴッシュ!!

 

 

 

ショックだが、仕方ない。

 

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etrexは、フレックスタイトで付け直し。beelineはタイラップで適当に。

 

 補給食のポイフルが見える。アゴの運動にもなり眠気にも低血糖にも効くので、自分はよく食べている。

 

ホイールのチェックをすると問題無し、今回の機材で一番のウイークポイントは、ホイールだと思っていたので安心した。

 

役に立つか解らないが、スペアのスポークだけは、1本ずつ持ってきた。

 

 

ドイツの人は、手や肘、膝などを擦りむいたようだが走れるようだ。

 

 

とりあえず、共に走り出し会話してみた。

 

 

むこうも謝っていたので、居眠りだろうか?

 

”ちょっと、ステーが折れたけど小さな問題さ。

 HAHAHA! 全然問題ない。”

 

と言っておいた。

 

 

なにより、自分が間接的にとはいえ、一人のランドヌールをDNFに追い込んでしまったら??

 

間違いなく気持ちよく走れないだろう。

楽しむ為に走っているのに、気持ち良く走れないのは不幸だと思う。

 

彼とは、写真をとったりして次のタンテニアックのPCまで一緒にパックした。

 

彼は完走出来たのだろうか?

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残念ながらフレームNOが不明で解らない。 (今見るとN108に見える。だとするとゴールしたようだ)

 

 

しかし、世界のランドヌールを居眠りさせてしまうなんて!!PBPってば恐ろしい!

落車報告もたくさんあり、相当な乗り手も落車していたりする。

 

 

ブルベでのトラブルは、DNFするトラブルに繋がる深刻なもの以外はスパイスだ。

 

同じリズムで走っていると刺激が欲しくなる。

 

DNFに繋がらないように気を引き締める。

 

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この事件の後、走行中に止まるときは、対向車線で止まるようになった。

 

 

苦労して参加したPBP、是が非でも、認定を勝ち取りたい。

 

 

小さな事で、デンジャーを回避できるならば、誰もがそうするだろう。

 

 

いやそうすべきなのだ!

 

 

 

 

走行中にやりとりしていた友人には、今もこの事は言ってない。お涙頂戴でもないだろうし。

言ったところで何もプラスにならないだろうし、動揺させてはまずいと思ったので。(喜ばせるだけだったりして?笑)

 

 

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大きなパックでドイツの盟友と共に走っていく。

 

この区間はひたすら田舎を進む。いや、どこでもそうなんだけど。

なにげない街の景色が素敵だ。

 

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街に入りコースは学校のような所に誘導され、PCなことに気が付く。

 

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地面に見えるのが、ICチップリーダー。通過すればピッ!と鳴る。



基本的に自分は、時間が厳しくないときは、距離も時間もQシートも全く見ない。

気が付いたらPCに着くのが、集中して楽しめているなによりの証拠だと思う。

 

 

 

Tinteniac  pc3

(13:59)   360.6km  20:26  (1:15)

(現地時間)距離  タイム(滞在時間)

 

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お祭り気分を盛り上げるパフォーマー。音楽にあわせて人形を踊らせていた。



歩いてコントロールへ向かいスタンプをGET!

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子供がかわいい。そしてアコーディオンが、お祭りを盛り上げる!

 

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とりあえずコーラとオレンジジュースを購入。

 

横には、サンドウイッシュが売っていたが、朝に食べたし、以降無限にローテできるだろうしパス。(その後食べる事は無かった)

 

 

時間に余裕がある?ので2Fに有るレストランへ行く事にした。

 

 

 

列はそれほど伸びてなく、5分ほど行列で食べ物にリーチすることが出来た。

 

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パン以外の栄養素をしっかりここで食べなければ、明日も元気に走れないので気合いを入れてオーダーする。

 

 

気が付くと後ろにはオダックスジャパンPBPジャージを着た外人が!もうジャージ交換したの!?しかも何故か日本語が上手い。

 

 

 

お金を払ってソロで座って食べていると、先ほどのおじ様が対面へ。

 

 

東京在住で、ブルベに良く出ている有名大学のプロフェッサーでした。名刺を頂いたり、折り紙を差し上げたり少しゆったりする。

 

 

 

パリブレストパリ参加中にパリブレストを食べることに成功する!

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そこには、パリプレストの姿が!

 

 

 

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 ハンバーグは、油っぽいと嫌だなと思ったけど、まったくの赤身でタマネギもなくホントビーフ100%だった。

和牛の油っぽさを喜んでいるのは、日本人の価値観のようだ。自分はステーキも赤身が好きである。

 

ポテトは、自動的に入れられたので米もパスタも売切れだったのだろう。バターたっぷりのスープも美味しかった。

紅茶以外は、平らげる事ができて胃腸の不調も無し!!

 

 パリブレストの味??

それは、是非4年後に自分で味わってみて欲しい。

ドルーのPCにも有ったようだ。

 

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コース料理でこのくらいのお値段。時間はずれているように思う。

 

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1Fにあったメカニックサービス

 

自転車に戻り折れたステー外して、残骸をゴミ箱へ。

 

リフレッシュ出来たので気持ちよくリスタート。(クローズ17:45、今みると4Hほどの貯金) 少しルディアックで寝れそうな貯金だ。

 

次のルディアックまでは、90キロほど。

 

暗くなる前までには到着出来る事だろう。

 

頭の中では、Skillet - "Feel Invincible"が、無限にリピートしていた。

 

 

blanc-upas.hatenadiary.com