Blanc upas vélo équipe ​

ブルベを走っているときに感じる「ロングライドとグルメの相性の良さ」。ランドヌールやランドヌーズと時間を共有する心地よさ。Blanc upas vélo équipe ​ は、この「心地よさ」を共有できる世界で唯一のフィクションクラブだ。

paris-brest-paris Randonneurs 2019 12.   Dreux (1173.7) から Rambouillet(1218.6km)Paris

12.   Dreux (1173.7) から Rambouillet(1218.6km)Paris 

 

 

Dreux (1173.7)

 

8:47

 

最後のPCをリスタート。

 

Qシートのクローズは7:46 

 

1時間の借金生活継続!

 

最後PCまで借金を返すことはできなかった。

 

いくらPBPが緩いとはいえ、ゴールのクローズに間に合わなかったら、認定外完走となるだろう。

 

 

自分のゴールクローズタイムは11:30で、すでに3時間を切っている。 

(実際にリザルトに使われたスタート時間は、ゲートを切った17:33だった。トランスポンダーのタイムはサイトでは見ることができていた。そして、PBP2015には多少認められたアディショナルタイムは、今回は一切認められなかったようだ。)

 

 

45kmをいつものように走ればよい。

 

 

 

 

簡単なお仕事です。

 

 

 

 

3時間ほどで、このランドネは一つのリザルトになる。

 

 

 

 

 ドルーの街を出るといつものように下りに入る。

 

いつものように広い平野が見え、気持ちよいフラットロードに入る。 

 

 

交差点を左折する。

 

 

 

 

少し進むとメジエール=アン=ドルエ, サントル の街を通る。

 

 

 

コース沿いにブーランジェリーがあったので立ち寄る。

 

わずか、ドルーから2kmほどだが、ゴール目前でハンガーノックは避けたい。

とにかくカロリーを摂る。

 

 

ゴール間際には何があるかわからないし、タイムリミットに向かって詰めていく。

 

 

 

 ここからの3時間は濃密なものになる。

 

 

 

 

人が誰もいないので、バイクに鍵をかけて中に入る。

 

 

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www.google.com

 

 

 

ボンジュール! 

 

と中に入ると ショートヘアの若い女の人が店番をしていた。

 

もはや慣れたルーティンなのだが、周りに誰もいないので緊張する。

 

なぜか、この一つだけがおいしそうに見えた。

 

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 アーモンドクリームデニッシュ!

 

これだけ買って、すぐにリスタート。

 

車上で食べる。

 

これは、うまい。(テンプレ)

 

 

フランスのパンは本当にうまいし、バターもクリームも本物だ。

(きっとアーモンドクリーム(フィリング)は、大手の工場で作っているのだろう。ボンヌママンだったりして?)

 

 

 

 

 この区間は景色も素晴らしく、コース設計者の心意気が見える。

 

1100キロを戦ってきたランドヌールに見せたい景色。(変更前の景色も同じようなものだったのだろうか?)

 

 

 

これがフランスだ!と言わんばかり景色だ。

 

 

 

今回はランブイエ発着の初コースだけど、2015もココを走ったのだろうか??

 

 

 

フランスを走っている。

 

 

 

夢のような感覚から実感にすっかり変わっていた。

 

 

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メジエールの町を出る。

 

 

 

フランスの町の入口と出口には、必ず看板がある。

 

出口の場合には、画像のように赤い斜線が入っている。

 

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 PBPを象徴する一つの景色として自分の脳に刻まれる。

 

 

 

 

 

昨日まで走ってきたブルターニュの道とは違い、本当にフラットで気持ち良い道だった。

 

 

 

 

 

あと数時間で終わってしまうのが、本当に名残惜しい。

 

 

 

 

 

 

ブルべの最後は、いつもこの感情だ。

 

 

 

 

 

 

とはいえ、ゆっくりしている暇もないので先を急ぐ。

 

 

 

 

 

 

 

ここまで来て、タイムアウトは避けたい事態なので、

 

 

”余裕をもって”

 

 

フィニッシュしたいところだ。

 

 

 

 

 

ところが、自分はいつもコレができない。

 

 

 

 

 

 

 

太陽のパワーは偉大で、すっかり快適な気温になりつつある。

 

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※帰国後、ここの区間で ストリートビューに移っている人を見つけた。

期日は大会期間中。

フランス人の粋な計らいといったところだろうか?

 

www.google.com

 

 

小さい町をいくつか過ぎ、 残りも20キロくらいになった時。

 

 

ふと後輪に違和感を感じる。

 

 

 

後輪がすごく柔らかい。

 

 

 

 

 

 

はて??

 

 

 

 

 

 

 

 

 コレってもしかして!? 

 

 

 

 

 

 

 

 

パンクしてる!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下を見て乗りながら確認する。

 

 後輪が、無常にも ふにゃふにゃだ。

 

 

 

 

 

 その小さなカフェの向かいに止まりうなだれる。

 

 

あと20キロ。

 

 

時間にして1時間くらいだろう。

 

 

 

 

 

手持ちの武器は、一つのスペアチューブとcoo2ボンベが2本。

 

 

 

 

この時、私が選択したのはボンべでのエア補給だった。

あと20kmならば、60分でゴールできるはず。

 

 

 

 

止まる時間を最小限にとどめたかったのだ。

 

 

 

 

 

なにかあっても、まだリカバリーは効くはず。

 

 

 

 

 

今考えると不思議な選択だ。

昨日、路上で借りたポンプもこうなると重要な意味を持つのかもしれない。

 

 

 

もちろん、人によっては確実にチューブ交換する人もいるだろう。

 

 

 だが、この時の自分の選択は、co2ボンベでのエアー補充だった。

 

 

 

 

 

 

よほど切羽詰まっっていたのか、画像はない。

 

まさにギリギリ隊の必死!!

 

 

 

 

 

 

ボンベを使ってすぐさま、コースに復帰!

 

止まった時間は、最小限!

 

 

 

 

 

 

速くゴールしなければという焦りから、必死のペースで走る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だがしかし!!

 

 

 

 

 

だが、30分ほど走った見晴らしの良い丘のようなところで無情にも走行不可能なくらいエアーが抜けてしまって地面の感覚がごりごりと伝わってくるようになった。

 

 

 

 

 

あきらめて、パンク修理する。

 

 

 

 

 

暑いので日陰に避難する。

 

 

 

 

新しいチューブを入れタイヤの内側にパッチを張って、チューブが地面と直に触れないようにする。

 

 

 

 

そして、最後のCO2ボンベで空気を入れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

万が一、またパンクして走行不能になっても、参加者にチューブやポンプも借りることもできるだろう。

 

 

 

 

 

時間があればその作業も難易度も高くない。

 

 

 

 

 

しかし、ここまでくると"絶対"にタイムオーバーは避けたい。

 

 

 

認定は逃したくない。

 

 

 

気合いを入れてリスタート。

 

 

 

 

またフラットタイヤしたら何て助けを求めよう。

 

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英語では、なんて言うのか考えながら必死に進む。

 

 

やはり Give me pump!!  か!?

 

 

ちょうど、良いペースのジャーマン ランドヌールとパックすることができた。

 

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丁字路を右に曲がりスタートで見た塀沿いの道に出る。

 

 

 

ここから緩くスタートまで登る。

 

 

 

前のジャーマンにちぎられないように パワーを絞り出す。

 

 

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ちらほらサポートカーらしきキャンピングカーが見えてフィニッシュが近い事を知る。(さすがにフィニッシュは知ってた)

 

 

 

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ランブイエ城の入り口の門を入り石畳を走る。

 

 

 

 

ここまで来ると歩いてもフィニッシュできそうだ。

 

 

 

 

ペースを落としてウィニングランと洒落込もう!!

 

 

 

ランブイエ公園の中に入るとサポートカーがたくさん停まっており

 

 

 

すでにゴールし終えた参加者やサポーターが、拍手と”ブラボー!”の賞賛の声をかけてくれる。

 

 

 

 

 

それってイタリア語では??と思ったので調べてみると、フランス語でも”ブラヴォー”

と発音する。

外国の歓声で聞く「ブラボー!」、その意味は?そもそも何語なの? | ガジェット通信 GetNews

 

 

 

 

 

 

 

この苦労をねぎらってくれる。

 

 

 

 

決して認定完走したものが偉いわけでも、すごい訳でもない。

 

 

 

同じ土俵に立っているものを 互いに称え合うこの感じ。

 

 

 

ランドヌールならではと感じる。

 

 

競技のライバルを讃える気持ちとも、少し違う。

 

 

同志のリスペクトが、感じられる瞬間だ。

 

 

 

 

 

日常では、なかなか味わえないものではないだろうか??

 

 

 

 

そして、この満足感。

 

 

 

 

ブルベ走ってて良かったと思える瞬間だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遠くにゲートが見えてくる。

 

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初の1200ブルべが無事に終わりを迎える喜びを噛みしめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

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長かった!!

 

 

 

 

1219km

 

 

 

 

 

フィニッシュ!

 

 

 

 

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ゴールの瞬間は、やった!!

 

 

 

 

という喜び

 

 

 

 

そして、終わってしまったという残念な気持ち。

 

 

 

 

 

やり終えたという達成感でいっぱいだ。

 

 

 

 

 

 

 

あまり追い込んでないので、感情のダダ漏れみたいな事にはならなかった。

 

 

 

 

 

命まで灯してtimeを削っている人とは、感じ方が違うと思う。

 

 

 

 

 

フィニッシュゲートを過ぎた後

 

 

 

 先ほどのパックしてくれたジャーマンにお礼を言ってお互いの健闘を称えあう。

(本当はジャージ交換したかったところだが自分のはしまい込んであったので諦めた)

 

 

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バイクを置いてフィニッシュコントロールに歩いていくとそこには、一緒にパリサイクリングした方が居てびっくり。

 

 

道中では会わなかったけど素晴らしい時間を過ごされたよう。

 

 

良い笑顔の方だ。

 

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前日車検のテントでブルべカードにフィニッシュ受付をする。

 

 

 

長いようで短かかったこの旅を振り返る。

ブレストまでの610キロ。

 

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お別れの前に画像に残しておく。

 

 

 

 

 

 

 

そして、ブレストからパリ 復路の610キロ。

 

最後のスタンプは、右下のスペースに収まる。

 

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こうしてみると、地元のクラブのスタンプもあるし(多くのボランティアはサイクリングクラブ)パリブレストパリと入ったものもある。

 

 

 

 

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ブルべカードは、 往路と復路で上下が逆になっており、それぞれに表紙がある。
そして背景のテーブルの上にはメダルが!

 

 

 

 

 

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ブルべカードは、認定後郵送してくれる。

 

 

このブルべカードにはBRMと同じように自宅の住所が書かれているので、もし落としてもきっと自宅には届くはず。

 

 

 

 

 

今回は完走メダルはゴール後に郵送ではなく、その場で贈呈してくれるようになったようだ。

 

 

 

 

嬉しいサプライズ!

 

 

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Paris

(11:00) 1218.6km  89:27

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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